タム・グリン〜水の妖精つかい 作:青木佑子 イラスト:東条さかな 集英社(コバルト文庫) 2005.2 超個人的評価:★★+☆☆☆ 妖精族と人族がくらす半島、ミッドガルド。 絶対的な妖精族の力の前では人族はか弱いものでしかない。 人々が妖精とつながる方法はただ一つ、さだめの日に妖精から望まれて妖精使いになること。 樫職人の少年、イオは森の妖精からは選ばれず、海の妖精のシュランと契約を結ぶ。 イオにはイルカの姿をしたシュランに美しい少女の姿が重なって見えることがあった…… シュランはイオにあるものを手に入れて欲しいと頼むが 個人的に設定がわかりにくかったです。 そもそもこの物語の中の妖精とはなんぞや。 海の妖精と森の妖精がどうちがうのか。 しかも動物型と人型がいるんだけどなんだろう。 妖精使いになるには中間能力者(タム)である必要があるらしいんだけど、この定義がいまいちよくわからない。 不思議な力をもっているってこと?妖精の声が聞けるってこと? 妖精が人間と契約を結ぶ意味は? きっとそこらへんの設定はきちんきちんとあるんでしょうが、その説明が少ないため??となりながら読みました。 おかげでストーリーは右から左へうかながされちゃた状態です。あれ。 シュランちゃんは元人間で、わけあって妖精になって、最後に人間に戻ります。 またこの人間に戻る方法が夢がないというか、逆に夢見がちというか…… 人間と交わること、なのです。 物語の最後でイオとシュランはくっついて、シュランは人間に戻ります。 この二人にはプラトニックでいてほしかったな、私個人としては。 読み始めた時点で、この作品がシリーズ化して何冊もでていることを知っていたので、まさかここでこういう一種のゴールインがあるとは思わなかったよ。 今後の展開どうするんだろう。 ってかシュランその前の時点ではイルカの姿じゃなかったっけ…… 愛の力はいろいろなものを超えるようです。
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