乱鴉の島 作:有栖川有栖 新潮社 2006.6 超個人的評価:★★★★+☆ 火村シリーズの長編です。 もともとは電子書籍配信サイトで配信されていたものだそうな。 うーん。スゴイ世の中になったものです。 でも私は紙媒体が好きです。本の匂いというか、質感というか手に持った時にどきどきする感じが好き。 PC画面でみるよりも紙の方が落ち着きます。 さて話を戻しましょう。 火村シリーズ。中学校の時にどっぷりはまって、今はもう大学生です。長いなあ。幸せだなあ。 春休み。大学の仕事が片付いてひどくお疲れ気味の火村先生。 下宿のばあちゃんに進められて、リフレッシュするために旅行に行くことにする。 相変わらずな感じで、友人の推理小説家有栖を伴ってばあちゃんの知り合いがやっている民宿のある『烏島』に向かうことに。 漁船をチャーターして島に上陸した二人。しかしなにか様子がおかしい。 島にいた人に尋ねると、どうやら島を間違えたらしい。 迎えの船を呼ぶこともできず、さらには宿泊先の民宿の奥さんは急病に。 仕方なしに二人は島で唯一人がいる別荘に止めてもらえることになるのだが…… 孤島。別荘。世間に背を向けた大作家。謎の目的を持って集まっている多くの男女。クローン。烏。突然現れる大社長。 そして殺人。 もう並べるだけでわくわくしますね!! ネタバレになると困るので多くは語りませんが。 今回印象的だったのはいつもにもなく好戦的な火村先生でしょうか。 楽しかったー。かっこよかったー。 にやにやしながら一気読みしてしまいました。うーん危険人物(汗) 今回のオチ(というか事件の動機)には賛否両論多いだろうな。 ミステリというカテゴリの中で見ればかなり異色な感じがするかも。 私的には大好きな展開なんですがね。 有栖川さんの本を読んでいると、いつも作者の知識の広さに驚かされます。 すっごい本読んでるんだろうなーという文章を書かれます。 というわけで、オススメです有栖川有栖。 読んだことない方はとりあえず一冊お試しあれ!!
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