絶叫城殺人事件 作:有栖川有栖 新潮社 2001.10 超個人的評価:★★★☆☆ 火村シリーズのミステリ短編集。テーマは夜の館の物語。 収録作品は 「黒鳥亭殺人事件」 「壷中庵殺人事件」 「月宮殿殺人事件」 「雪華楼殺人事件」 「紅雨荘殺人事件」 「絶叫城殺人事件」 なんかこうやって並べるとすごいですね。字面がなんとも。 本棚整理の為に再読しました。 本棚にぎっしり詰まっていたハードカバーをなんとかしたいなーと思いまして。 どの話も「人間」が書かれていて素敵です。 登場人物も大人から子どもから金持ちからホームレスまで幅広く、あいかわらず火村先生はかっこいい。 今回私のイチオシは絶叫城です。 絶叫城というテレビゲームになぞらえて発生した連続殺人事件。犯人はゲーム内の登場人物と同じナイトプローラーを名乗って犯行を重ねてゆく…… 犯人と対峙した時、認めようとしない犯人にふと別の角度から切り込んだ火村がかっこよすぎるよ。 少年犯罪に対する作者(もしくはアリス)の見方もなかなかに読み応えがあります。 結構共感しながら読みました。 さて、問題はこの本をどうするかなんですけどね。 買った当時はまだ文庫版が出ていなくて、泣く泣くハードカバーを購入したのですが…… 文庫版に買い直すか否か。 このままでもいいっちゃいいんですが例のごとく場所の問題もあり。 買い直すにしても古本屋のハードカバーの扱いには切ないものがあります。 むむむむむー。
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