孤島パズル 作:有栖川有栖 創元社(創元推理文庫) 1996.8 超個人的評価:★★★★-☆ 英都大学推理小説研究会の新入生にして紅一点のマリアの誘いで、孤島にある彼女に伯父の別荘へと向かったアリスと江神先輩。 彼らの旅の目的は宝探しのパズル。 マリアの祖父が死ぬ間際に残したダイヤモンドの隠し場所をみつけることだ。 レジャー気分で向かった先で彼らは悲しい連続殺人事件へと巻き込まれていく…… 学生アリスの江神シリーズ2冊目です。 私は個人的に江神シリーズよりは火村シリーズ派です。 全体的に火村シリーズの方がリアリティがあるような気がするんですよね。 探偵役の火村が大学の助教授で警察との協力関係があることからも事件に関わるのが自然な気がします。 江神さんはいくら留年していて年の功とは言っても、立場はあくまで大学生。 前巻みたいに学生ばっかりの事件だったら頼られるのもわかりますが、今回みたいに色々な年齢や立場の人がいる事件だと、いくら落ち着いているといっても仕切り出したら周りからもっと反感とか買うんじゃないかなーとか思ってみたりするのですが。 あ、あとアリスが江神さんに頼り切りな感じであんまり推理してないよね(とつぶやいてみる) ただ江神シリーズではこの巻が一番好きです。 アリスとマリアの関係がすごく好き。 何だろう、友達以上恋人未満みたいな。 思うに江神シリーズはミステリ的な側面だけではなく、青春小説的なウエイトが大きいのかなあと勝手に納得したりしています。 そういう訳でこういう評価にしてみました。
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