螺旋の月 作:朝香祥 イラスト:上田信舟 小学館(パレット文庫) 2005.2 超個人的評価:★★★+☆☆ 古来から、人の生命力を糧にするため土蜘蛛、国栖と呼ばれ追われてきた三輪一族。 現代彼らを追う蜘蛛狩りの存在が遠のいたため、一族の者たちは山間の村だけではなく、各地に散って暮らしていた。 そんな一人、高校生の八尋は長の息子である夜刀の家に居候して暮らす一人だ。 それはただ学業のためだけではなく、行方不明になった姉の鈴鹿を捜すためでもあった。 ある時に連続した一族の先祖返りと死亡事件。 そこには一族の影となにやら陰謀の影がみえかくれして…… すっごく初読みのつもりで半分くらい読んで既視感に気づきました。 あれ。 たぶん前に1回読んだことがあります。それも購入して。 そして売って、また買いました(中古だけど) えーと、リサイクル? 経済というかB○○K○○Fに貢献してしまった感がぬぐえません。まあ、楽しかったからいいけどさ。 本の感想に移りましょう。 全体的にシリーズ第一作の雰囲気がひしひしします。 事件やらキャラ同士の関係せいやらがほとんど解決しないまま終わってしまってます。 続き、出ていたら間違いなく買うんですが、どうやらそれもない様子。悲しい。 途中出てて来る転校生の響くんが好きかも知れません。 ▼自分の感情が理解できないちょっと壊れた子 濃い友情→裏切り→因縁 というとってもすてきな変貌を遂げた主人公との関係性がね!!(どんな主張) 色々理由とか過去もありそうなので、そのへんも絡めて続編が読みたいのですよ。 あ、一見ぼんくらな長の息子、夜刀さんが実はとか、期待を裏切らないよねーと思ったり。 設定やら人物関係にそれほどあたらしさはありませんが、読んでいるときの安心感はあります。 この手のネタ(吸血鬼とか獣とか)が大好きなので、そのあたりを中途半端でなくしっかり書き込んでくれるのは嬉しいかぎり。 お好きな方は読んでみるのもいいかも。
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