晩夏のプレイボール 作:あさのあつこ 毎日新聞社 2007.7 超個人的評価:★★★+☆☆ バッテリーシリーズのあさのあつこが描く、特別ではない人たちと野球の物語を集めた短編集。 巧や豪たちみたいに特別才能のある人たちじゃなくて、普通の人と「野球」というものの間にあるドラマ。 物語はどこにでも存在するということを思い出させてくれたような気がします。 一つ一つの物語の感想を書こうと思ったんだけど今回はやめておこうと思います。 それぞれの話は独立しているんだけど、それがいくつも連なることによって一つの独特の雰囲気をかもし出している。 それが作者の描く「野球」というものの姿なのかもしれない。 なんて、めずらしくちょっとまともなことを書いてきたワタクシですが…… 最初と最後「練習球」と「練習球Ⅱ」に出てくる律と真郷の関係性が素敵だなあとか。 いろいろ雑念も頭をよぎっていました。 だめだよ。私にはスポーツを介した男同士の友情とかはもれなく脳内変換されてしまう機能が搭載されているんだ。 とはいえ別に誰かに熱くかたることも(ほとんど)なく、大概一人で盛り上がっているだけなのですが。 ああ、純粋な目で世界を見ていたあの頃に戻りたい。 けどもまあ、いまも楽しいのでこれはこれでいいのかもしれない気もします。 (どっちだよ)
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