ハードボイルドに触れるな 作:榎田尤利 イラスト:金ひかる 太陽図書(SHYノベルズ) 2001.5 超個人的評価:★★★+☆☆ この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。 極度の凝り性もちの作家、羽根。 彼にしてはめずらしくハードボイルド系の作品を執筆していたその時事件は起こった。 激しい衝撃と共に背中が攣ったのだ。 しかもこれ、彼にとってはそれほど珍しい現象でもない。 見かねた親友で編集者でもある神楽坂の勧めで嫌々ながら訪れた伝説の整体士、千疋のもと。 羽根のイメージとは違い、千疋は若くて綺麗な男だった。 千疋の施術をうけて羽根は信じられないくらい身体が楽になる。 しかし、その夜羽根をおそった異変はそれだけではなくて…… 気弱な作家と伝説の整体士と親友の三つ巴バトル?! 榎田さんの適度に遊び心を忘れない文章が好きだなあ(しんみり) 作家買いだったので、とくにあらすじとか読まずに勢いで買っちゃったんですが…… 三つ巴な感じでした。 普通に言うといわゆる三角関係。 攻→受←攻という構図ですね。 個人的にこれがあんまり好きじゃない。 ついついどっちかはっきりしろよ受!!ってイライラしてしまう。 思えばこういう作品って、攻がどっちも同じくらい魅力的じゃないと成立しないのよね。 そういう意味ではこの作品は成功じゃないかなあ。 ずーっと親友の地位に甘んじながらも羽根を思い続けてきたちょっとなさけない神楽坂と。 カリスマ整体士で実は昔から作家羽根のファンでものごしやわらかな千疋と。 やや優柔不断な主人公にちょっとイライラしつつも目が離せません。 実はこれ、シリーズ化していて続きが出ているようです。 そしてこの勝負の結末はそちらに持ち越し。 amazonで見たら地味にプレミア価格だったので、また地道に古本屋を巡って探して来ようと思います。
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