執事の特権 作:榎田尤利 イラスト:佐々木久美子 太陽図書(SHYノベルズ) 2006.1 超個人的評価:★★★★☆ この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。 大手製薬会社、乃木坂製薬の営業職の面接を受けたはずの仁。 最終選考の面接を終えた仁は、どういうことか営業企画部別室室長で創始者の孫でもある乙矢の秘書に任命される。 しかもこの仕事、秘書というよりは執事?!のようで…… 仁は乙矢の秘書である富益老人から秘書教育を受けながら、我が儘な上潔癖性の乙矢に振り回される日々を送る。 今までに脱落していった26人の秘書候補とは違い、世話好きの性格が幸いして(災いして?)いつまでも秘書候補を辞めない仁に 乙矢はさらに無茶な要求をするが…… 購入の決め手は裏表紙の老執事、富益老人のイラスト(マジ話) おじいちゃん、ラストまでいいキャラでした。 若い執事も素敵ですが、個人的に執事は60代以降じゃないとと思っている今日この頃です。 話がそれております。 体育会系執事×潔癖性の旦那様 よい主従でした。 乙矢の潔癖性には悲しい過去があります。 それを愛の力で乗り越えるかというのが中盤以降のテーマ。 スムーズに感情移入できて非常に楽しく読めました。主従っていいなあ。 ラスト付近のお話の進行の早さに「いいの?!」という思いは頭をよぎりました。 まあどういうことかというと恋愛モノの最終地点といいますか。 潔癖性の人がそう簡単に決意してしまっていいのか、できるのかという疑問は残ります。 が、まあこのくらいならBLマジックで納得できる範囲かな。 ハッピーエンドが基本ですしね。 依存とか主従とか過去の傷とか。 ずーっとうきうきしながら読み切りました。 良いBLです。 ごちそうさまでした。
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