瓦礫の矜持 作:五條瑛 中央公論新社 2006.6 超個人的評価:★★★★-☆ 警察の組織存続にために犠牲になった男たち。 三人の選んだ道はそれぞれ異なっていた。 警察に妹を奪われた青年。 彼は政府組織の監視や告発を行う組織、コモン・フューチャーで働き始める。 欺瞞、糾弾、復讐…… それぞれの思惑は複雑に絡まり始める。 正義とはどこに存在するのだろうか。 帯のあおりやあらすじの内容を見ても、たぶん私はこの本が五條作品じゃなかったら手に取らないだろうなあと思います。いや、内容的に。警察とか正義とか言われてもたぶん私はスルーしてしまうよ。 五條さんらしい作品でした。 こう、主人公が微妙にダメな青年だったりとか、敵役で出てくる警察のおじさん(ってのも微妙な表現?黒羽のことですが)無駄に格好良かったりとか。 ラストシーンの二人は一体なんですか。なんのねらいですか。 こういうことするからオネエサンたちが盛り上がるんですよね。 世にいる男性の五條ファンのみなさまがすごくまっとうに物語を評価しているのをみるとちょっと切なくなります。 ごめんなさい。 いつもの断片から全体へと繋がっていくストーリー展開も健在です。 (って、ちょっとまともなことも言ってみたつもりになる)
|