西の善き魔女1−セラフィールドの少女 作:荻原規子 イラスト:佐竹美保 中央公論社(中公文庫) 2004.10 超個人的評価:★★★+☆☆ 世界の外れ、セラフィールドの荒野にある天文台に父と、その弟子と暮らしている少女フィリエル。 舞踏会にあこがれる彼女は、特別のガウンを着て、母親の形見の美しい首飾りをかけて街に繰り出した。 しかしそれは、辺境の地で生きてきた彼女の人生を大きく大きく変えてしまう。 異端、陰謀、愛、女王……いろいろなものに翻弄されながらも運命を切り開く少女の冒険がここに始まる。 ご存じの方も多いでしょう。西の善き魔女シリーズの一巻です。 ノベルズ・文庫・ハードカバーと三種類制覇しているこのシリーズ。 私は最初にハードカバーを読んで、それから文庫で購入しました。 フィリエルはとっても強い子です。 ありえないほど大変な状況も自分で乗り越えようとする意志を持っている子です。 だからでしょうか。私はメインのフィリエルよりも他の人に感情移入しながら読んでしまいます。 とりあえず一押しとしては父博士の弟子、ルーンです。 ちゃんとしていれば黒髪の美少年なのに、いつもぼさぼさの頭にテキトウな服を着て、博士のお下がりの黒縁眼鏡をかけている幼なじみの少年です。 痛々しい過去といい、フィリエルになついている?ところといい、なんていうか愛しすぎます。 ユーシス、アデイル兄妹も好きですね。キラキラしいユーシス様と、見た目に反して素敵な性格のアデイルの掛け合いが最高です。 自信を持って進められる作品です。
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