この闇と光 作:服部まゆみ 角川書店(角川文庫) 2001.8 超個人的評価:★★★★☆ 以前友達に借りて読んだんですが、久しぶりに読みたくなって買ってしまいました。 失脚した父王とともに別荘に幽閉された盲目の姫、レイア。 意地悪な侍女のダフネはいるものの、優しい父やだいすきなぬいぐるみのぷぅ、犬のダークやたくさんの物語につつまれて、レイアの世界は美しく、満ち足りていた。 優しい世界の中で育っていくレイア。 しかしレイアの世界の崩壊は、ゆっくり、確実に迫っていて…… もう本当に騙された!! ってかんじです。 ストーリーの構成も凝っていて、章が変わるたび一瞬「えっ??」ってなってしまいます。 初読みのときほどの衝撃はなかったけれど、それでも話を忘れていたので(笑)結構楽しめました。 語ろうと思うとものすごいネタばれになってしまうので、あえて多くは言いません!! よかったら読んでみてください。ほんと。 レイアの幸せな世界が壊れたあとに待っている現実の倒錯感がとっても好きなんです。 作中に『罪と罰』とか『嵐が丘』、『デミアン』なんかの作品名が出てきて、ちょっと物語に絡んできます。 が、実は一つもよんだことのないワタクシ。 悔しいなあ。もうちょっと勉強しようと心に刻む今日この頃なのです。
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