ファントムエクスプレス 作:五百香ノエル イラスト:雪舟薫 小学館(パレット文庫) 2005.9 超個人的評価:★★-☆☆☆ この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。 舞台となるのはヤウロペ大陸。 ヨークは大英帝国王である父と亡国ヤマト国の血をひく美しい少年。 彼は大好きな父の役に立つため「魔神の角」と呼ばれる秘宝を運ぶ任務についた。 盗まれれば国の存亡に関わる宝を抱えて、ヨークは疾走する貴婦人の異名をもつ超豪華列車「ファントムエクスプレス」に乗り込む。 しかしそこは今まで歴史の裏の取引や数々の陰謀のうごめいてきた場所だった。 そんな中、金髪碧眼の青年トリスタンがヨークに近づいてきて…… 歴史モノ系にファンタジーが入った感じのお話なのかなーと思っていたらほぼ完全なる「ライトな」ファンタジーでした。 なんとなくその名残が国の名前くらいだった。 不思議アイテム「魔神の角」を狙って、魔獣とかでてきちゃったりします。いや、それは別にいいんだけどさ。 ノリもテンポも軽いです。 ワタクシはちょっとついていけませんでした。 まあいわゆるボーイズラブなので、二人はくっつきます。 そこへのプロセスがものすっごい飛躍をするのです。 安易なお話。 嗚呼、葛藤分が足りないわ。 トリスタンとヨークは出逢った瞬間に夫婦漫才をはじめます。 登場時の主人公は聡明な美少年~ってかんじなのにそれがどんどんただの馬鹿なんじゃないかという方向に向かいます。 聡明ぶって、大人ぶっているんだけど、まだ子供っていうのは萌えですが、頭がわるいのはまた違うよね。 一応主人公は諜報員の訓練をうけたって言ってますが、説得力はありません。 お前、むいてないよ。 私のおもしろくないなーって思う小説にはだいたい2パターンあります。 説明やら文章やらがわかりにくくてストーリーが読み取れないもの。 キャラクターの感情の流れについていけないもの。 今回は完全に後者でした。 EROシーン前の告白には吹いた。 いつのまに愛?! とりあえずそういうシーンの前には愛を告白しなければいけないという法律でもあるのでしょうか。 うん。 なんともライトなお話でした。
|