紅 作:片山憲太郎 イラスト:山本ヤマト 集英社(スーパーダッシュ文庫) 2005.12 超個人的評価:★★★☆☆ 重い過去を抱えながらもたった一人揉め事処理屋を営む少年、紅真九郎。 彼の元に飛び込んできた一つの依頼。 それは世界屈指の大財閥のご令嬢、九鳳院紫(御年7歳)の非公式のボディガードというものだった。 一見お伽噺の絵の中から飛び出してきたような美少女は、大人顔負けの傲慢さと子供らしさの両方を持ち合わせていて…… 紫に振り回されつつも、少しずつ彼女との生活に馴染んでいく真九郎。 しかし彼らを待ち受けていたのは過酷な運命と、最悪の別離。 すべてを知ったとき真九郎が選んだものは…… つくづく少年系のラノベでした。良い意味で。 とりあえず思い付くかぎり上のように思った理由を並べてみる。 ・登場人物がみんな最強 ・主人公も弱い弱い言いつつ人外の強さ ・名前が最近のラノベ(というか西尾氏っぽい) ・主人公の師匠が戯れ言シリーズの赤色の人っぽい 後半はラノベというか西尾氏というか。 なんか最近の少年系のラノベは西尾氏風味というか、あのへんが結構スタンダードな感じになってきましたね。 文章の体言止めが多いのに慣れるまでしばらく時間がかかりました。 全体的な感想としては「よい幼女でした」というところでしょうか。 可愛かった。 名門の閉鎖した家で育った紫が真九郎にとる態度とか、そのうち見えてくる子供らしい部分とかが。 それに対して紫のお兄ちゃんが本当にゲスでゲスでもうどうしようかと思いましたよ。 ここまで酷い扱いの敵キャラ(一応身内)を久しぶりに見た気がします。 うん。 ところで、最近やたらにBLばっかり読んでいるので、たまにその他のものを読むと新鮮で良いですね。 というわけで、ここのブログの先頭の記事がBLにならないように地味に気をつけている今日この頃です。 いや、別にいまさらな気もするんだけどさ。 訳あって私の未読本棚(最近そんなものを増設してみました)にはまだまだBLが(それ以外も一部)溢れているので、がんばって読み進めて行こうと思います。 この波が片付いたらいっそ近代文学とかに立ち返ってみるのもいいかなと思っています。あと、古典ミステリとか。エラリー・クイーンが読みたい。
|