手に負えない激情 作:きたざわ尋子 イラスト:ジキル 白泉社(花丸文庫) 2006.10 超個人的評価:★★★-☆☆ この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。 従兄弟の家に同居させてもらいながら、ネットカフェでアルバイトをしている大学生の望巳。 彼には忘れられない人がいた。 高校時代に一度だけ気まぐれに関係を持った後輩の水原。 勢いで思いを告げた望巳に、水原が気まぐれに応えた結果だった。 上京して、水原への思いは振り切ったはずだった。 しかしそんなある日望巳のバイト先に、水原が面接を受けに来る。 思わせぶりな態度をとる水原に翻弄される望巳だったが…… 可もなく不可もなく、安心して読めるBL、かなあ…… さすがにベテランの作家さんだけあってそんな感じをうけました。 でもなあ…… なんか以前に同じ作家さん(だったような気がするんだけど……)で 似たようなシチュエーションの話を見たような気がしないでもないんですよね。 一時期の私は年間を通すと8種類くらいのBL小説誌を買って読破する生活をしていたので(今はもうそんな情熱もお金もありませんが) 記憶がちょっと曖昧です。ひょっとしたら別の人だったかもしれない。 えーとつっこみどころから行こうかな。 主人公の望巳さん。 大学2年生にして好きになった相手が二人(一人目は従兄弟_あこがれ、と水原)だけってのもすごいですね。 関係を持った相手も水原だけ。 それで自分の性癖に対する葛藤とかそういうのはノータッチ。もうちょっと悩もうぜ(と葛藤を愛する私は思うのです) 以下ちょっとだけネタバレになりかねないので一応反転で。 ▼過保護で優しい従兄弟は絶対に望巳に気があって、よくある(失礼)三角関係展開もしくはおたくのお嬢さんを僕にくださいな展開に なるかと思ったのですが、そうもなりませんでした。 個人的には後者希望で、水原とおにいちゃんのバトルとかになってくれると楽しかったんだけどなー。 ただのいい人だったよ(というかいい人すぎだよ) ちょっと残念です。
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