断章のグリムT 灰かぶり 作::甲田学人 イラスト:三日月かける メディアワークス(電撃文庫) 2006.4 超個人的評価:★★★-☆☆ 普通を愛するごく普通の少年、白野蒼衣。 ある事件が切っ掛けで、彼は不可思議で不気味な怪異の世界に巻き込まれていく。 人の生み出した狂気は世界を変質させ、どこか童話にも似た怪異となって蒼衣たちに襲いかかる。 怪異の元<断章>と闘うロッジのメンバーと共に蒼衣は灰かぶり(シンデレラ)の悪夢に挑むことになるが…… 世界の怪現象は神の悪夢の欠片で、それが人間に影響を与え世にも恐ろしい怪奇現象となる。 それは人間の持つ物語の原型に近い童話の姿を借りて現れる。 神の悪夢の欠片を持つものは<保持者>と呼ばれ、特殊な能力を持つ場合も多い。 そして過去には消せない傷のようなものを持っていて…… 作り込まれた物語の設定がなかなか楽しかったです。 が、前のMISSINGの時にも思ったのですが、この作者の書く怪異は、その、かなりグロテスク。 骨がごきごきーで内蔵が…… いや別にグロがダメなわけではないのですが、ここまで克明に描写してくれなくてもいいかなーなんて感じてしまうワタクシです。 主人公の蒼衣。 彼はあれですね。「普通」といいながら一番普通じゃない人っていうパターン。 なんていうか懐が広すぎる。あといい人過ぎる。もうこの段階で結構普通じゃない気が。幼なじみの女の子との過去もなんとも意味ありげです。 ツンデレを匂わせる(超個人的感想)ゴスロリ少女の雪乃さんや、頭の中に虫を飼っているせいで記憶ができない少女、颯姫。 さらには怪しいおっさんの神狩屋(注:推定二十代) キャラクターもなかなかおいしいんですが…… 今のところ全巻そろえる根性はないです。 MISSINGも途中で断念したしな。 誰か買って私に貸してくれないかしらとかつぶやいてみる。 とりあえず最寄りの図書館に入ってないか調べるところから始めようと思います。
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