こどもの瞳

作:木原音瀬
イラスト:街子マドカ
幻冬舎(ルチル文庫)
2005.9
超個人的評価:★★★★-☆

この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。

妻に先立たれて、柏原岬は小学生の息子と二人つつましいくらしをしていた。
そんなところに飛び込んできた異分子。兄の仁。彼は事故で記憶を失い、6歳の子どもに戻ってしまっていた。
岬は他に行くところのない兄を嫌々受け入れるが……
かつて超エリートで冷たかった兄とまっすぐに慕ってくる子どもの兄のギャップに戸惑う岬。
しかも、その兄が岬のことを恋人として「好き」だと言い出して……
おとなとこどもの恋愛バトル。

読み始めて、文章があんまり好みじゃないなーとか思いながら読んでたんですが、気がついたらぐいぐい物語の中に引き込まれてしまいました。
体は大人なのに中身は子ども(と書くと某平成の名探偵の逆バージョンみたいですが)な兄の行動がものすごいリアルな感じに描かれています。怒られておもらししちゃったり、しょっちゅう泣いていたり。冷静に考えると気色悪いんですけどね。
でもそのおかげでなんか事の重大さというか状況というかに違和感を持たずに入り込めたように思います。

また、岬の息子と仁のやりとりがかわいい。
ちいさい息子(実の息子)とおおきい息子(仁)に振り回される岬もかわいい。

以下ちょっとネタバレ的感想

最後に仁が元に戻った時の性格にちょっと一貫性がないかな?と思いました。
果たして彼は俺様キャラなのかそれとも丁寧語攻めなのか!!
個人的には前者希望なんですけどね。
こどものときとのギャップでトキメキなんですが。


書き下ろしの子どもの瞳2もよいです。
息子の城太郎と彼に好意を持つ担任の先生の話。
でも、私は小学生の男の子が好きでしたっていう元教師を雇ってくれる学習塾ってどうなんだろう?と思わないでも無かったです。
この話のその後がみたい。
ハッピーエンド希望で。

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木原 音瀬 街子 マドカ

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