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作:木原音瀬
イラスト:藤田貴美
オークラ出版(アイスノベルズ)
2003.5
超個人的評価:★★★-☆☆

この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。

篤には隆という双子の兄弟がいた。
彼は篤とは正反対の明るい性格で、篤の思い人である伊沢邦彦と恋人同士だった。
その二人が交通事故で死に、篤は身よりのなかった伊沢の甥っ子、直己を引き取ることになる。
無口であまり感情を表にださない直己との距離感をつかめずにいる篤。
二人の距離はつかず離れずで、いつまでも中途半端な状況にあった。
しかしそんな関係はある日酔った直己が篤を強姦したことで崩壊して……

あまりの怒濤の展開に今回ネタバレをせずに感想を言う自信がまったくありません。
ですのでネタバレが苦手な方および、今後この作品を読むつもりの方は今回の記事は読まないことをオススメします。





よし。
というわけでどんどん行こうと思います。
初めのうちは、
自分の育ててきた子供に襲われる。
その人は昔好きだった人の血縁である。
なんていうハードなシチュエーションに、「そうそうBLにはこれくらいの葛藤が必要」なんて軽い気持ちで読んでおりました。
篤を諫め、直己を敵視する友人の立原に「そういうむくわれないポジションなんだよね」とか思ったり、でも結局メインの二人がくっついてハッピーエンドなんだよね〜。
って読んでました。
ええ。
たしかに途中まで物語はそっちの方向に向かっていきます。
なのにハッピーエンドの直前で直己は交通事故にあい、足と頭部に酷いケガをおいます。一生残ってしまうような。
そこで篤の負担になる自分と世界に絶望した直己が自殺しようとするのを止めるところで第一部完。
そんな直己を篤は心底愛していると思うわけです。
あらてめて考えると結構病んでるエンド。

ここまでが本誌に掲載されたヤツで、その後のHOME2は書き下ろしです。
すでにここまででも結構すごい話なのにその後はもう不幸のオンパレードです。
ハッピーエンドを求める方は2は読まない方がいいです。
ってか読んじゃだめだと思う。
作者曰く紺色トーン。
嘘だ、これは紺色なんていうなまやさしいトーンじゃない。
真っ黒です。
お話としてはそのまま前回の続き。
事故の後遺症で足に残った傷害と、片方の目は義眼、さらには耳がつぶれて変形してしまった直己。
家から出たがらなくなった彼を篤は必死で介護するが、その配慮がさらに二人の距離を引き離していく。
そんな折、再就職先で出逢った篤に好意をもつ女性の存在。
神経性の体調不良に悩まされていた篤は、直己に色々なことを責められ、過去の伊沢への想いをぶちまけてしまう。
さらに絶望した直己は黙って家を出た。
そして、残された篤は重度のアルコール依存症へと堕ちていく……
今までの生活がたたって病院送りになった篤を、立原は必死で更正させようとするが、篤はただ直己だけを待ち続けていた。
そしてアパートで一人きりまっているところに戻ってきたのは、伊沢そっくりの顔に整形した直己だった……
びっくりする。あまりにもむくわれてなくてびっくりする。
最後、篤は強くなろうと決意します。直己のことをしかれるくらい強くなることを。
でも今までのこととか今の状況を考えると、どうがんばってもこの二人に明るい未来があることは想像し難い。

ここまで憂鬱な気分になれるボーイズラブは初めてでした。
木原さんの作品はこの他は一冊(ちなみにそちらはハッピーエンドでした)しか読んだことがないので、なんともいえないんですが……どうしてこんな話にしちゃったんだろう。
思わず他の本を探している自分がいます。
ある意味クセになりそうです。
安易なハッピーエンドに嫌気がさしているそこのアナタ、一読してみるのもいいような悪いような気がしないでもないですよ(どっちだそれ)
ただし強くはおすすめしませんが。

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木原 音瀬 藤田 貴美

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