魔物を狩る少年 作:クリス・ウッディング 訳:渡辺康子 創元社(創元推理文庫) 2005.8 超個人的評価:★★☆☆☆ 舞台は魔物たちがはびこる街、ロンドン。 命がけで魔物を狩ることを生業とするウィッチハンターの少年、サニエルは仕事の途中で記憶喪失の美しい少女を保護する。 彼女の名前はアライザベル。秘密結社の刺青を持ち、どうやら訳ありのようだ。 そして、街では不可解な殺人事件が起こる。 しかしそれは世界を巻き込む巨大な陰謀の始まりでしかなかった。 その鍵を握るのはアライザベル。 サニエルは彼女を、世界を守ることができるのだろうか…… 久しぶりの翻訳もの。 昔みたいに途中で投げ出すことは少なくなりましたが、あいかわらずあんまり得意ではありません。 なんだろうなー。 ひとつ一つのセンテンスが妙に長いのが苦手だったり。 文章のせいなのか感性のせいなのかキャラクターの感情について行けなかったりすることが多いのです。 今回も途中でアライザベルが敵の手に落ちるシーンがあります。 その時一緒にいたサリエルに他の仲間たちが「そんなに自分を責めないで」というようなこと言うんですが…… こいつほんとに自分のことをせめてないように見えるんですよ。 そこは責めとこうぜ。 なんだかんだ一目見たときから心を引かれていたっぽい主人公たち二人はくっつくんですが、もうちょっとそこにいたるまでの感情的な伏線が見たかったかも。 ところで表紙イラスのサニエルが初めて見たときからクラウドに見えて仕方ないんですが。 わたしだけでしょうか…… 作者は日本のアニメが好きなんだそうです。 なんとなく納得の雰囲気でした。
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