なまけものの王さまとかしこい王女のお話 作:ミラ・ローベ 絵:ズージ・ヴァイゲル 訳:佐々木田鶴子 徳間書店 2001.6 超個人的評価:★★★+☆☆ ある国にとってもなまけものの王様がいました。 王様の名前はナニモセン5世。 彼は毎日贅沢な食事をし、ふかふかのベッドで眠り、どこかに行くときは必ず椅子のついた輿で運んでもらう生活を送っていました。 そんな王様にはかわいい一人娘がいます。 彼女の名前はピンパーネッラ。 なにもしないことがあたりまえのナニモセン王家では大変な変わり者で、外で遊ぶのが大好きな元気な女の子です。 ある日、王様はなにもしないことが原因の正体不明の病気にかかります。 みんなにかしづかれている王様ですが、裏を返してみれば支持率0。 本当に心配したのは娘のピンピだけでした。 国中の医者が王様のもとに呼ばれましたが、王様はちっともよくなりません。 「それなら、わたしが病気を治してくれる人をみつけてくるわ!」 ピンピはそう言い残してお城を飛び出します。 はたして、彼女は王様の病気を治すことができるのでしょうか? 久しぶりの児童文学かも。 なんていうか、ある意味ですごく現実的な童話でした。 元気なピンピとなまけていることが当たり前の王様の対比や掛け合いが楽しい。 またこの王様をピンピは途中であった羊飼いの少年とともに更正させていきます。 その過程がまた物語的なんだけど、妙に現実的な部分もあってさ。 脱メタボをした王様(完全に別人)ふっきれかたも素敵です。 良質な物語を読んだーという気がして非常に満足でした。 もしわたしにいつかこどもが出来たら読んであげたい本かもしれません。
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