あやし 作:宮部みゆき 角川書店(角川文庫) 2003.4 超個人的評価:★★★+☆☆ 江戸時代を舞台にした不思議系の短編集。 収録作品は 「居眠り心中」 「影牢」 「布団部屋」 「梅の雨降る」 「安達家の鬼」 「女の首」 「時雨鬼」 「灰神楽」 「蜆塚」 一応分類するならばホラーになるのかな? とはいえ、それほど怖くないので怖い話嫌い(でも幽霊とか妖怪好き)の私でも安心して読めます。 時代もの+怪奇+人情噺って感じかな。 表紙裏のあらすじにあった江戸ふしぎ噺っていうのはいい表現だと思う。 各話の登場人物がやさしく丁寧に書かれているのが宮部さんらしい。 しかしホラー系の短編集とかを読むといつも思うんだけど、結局のところ幽霊も妖怪も物の怪も作り出すのは人間で、一番おそろしいのは人間なんだな、と。 だいたい4、5本あったら1本はそういう話な気がする。 でもそれが真理なのかもしれないですね。 人間が一番怖い。
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