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      迷宮百年の睡魔

作:森博嗣
イラスト:スズキユカ
幻冬舎(幻冬舎ノベルズ)
2004.3
超個人的評価:★★★★-☆

森が一夜にして消失し、その島の周囲は突然海になった。
そんな伝説を持つ陸の孤島、イル・サン・ジャック。
百年来外部との接触を断ってきた迷宮の島になぜか取材許可を得ることに成功したサエバ・ミチル。
同行者のロイディと共にこの地を訪れたミチルはさっそく女王の宮殿、モン・ロゼへと向かう。
そこで彼女が出逢ったのは、かつて心を引かれた女性にそっくりな姿をした女王、メグツシュカだった……

ロイディがますます人間っぽくなっていて、個人的にはとても楽しかったです。
文章でも「ウォーカロン」って表記が多かった前作とはちがって「同行者」扱いになってる。
以下ちょっとだけ作品の根幹に触れるつぶやき。
▼(以下反転)
ミチルの性別に関する混乱具合がたまりません。
中身は男性。だけど体は死んでしまった恋人のもの(だから見た目は女性)
そして男性型のロイディに依存していて、よく男にもてる。
状況から言えば別におかしいことでもないのにちょっと楽しくなってしまう私がいます。



ロイディとの混線回線の設定がおもしろかった。
詳細は説明すると長いのではしょりますが、ロイディの五感(ロボにこの表現はどうなんだろう)を介して
ミチルが見たり聞いたりできるようになります。
つまりロイディの体にミチルが乗り移っているような状態というかさ(説明が難しい……)
そのあたりの描写がね、まるで二人称みたいでおもしろかった。しかもそれが自然でさ。

ミチルの世界は非常に曖昧なんだなーとか思う。
男と女。ウォーカロンと人間。
普通は明確なはずのそれらの垣根が特殊な状況に置かれた彼の前ではあんまり意味をなさない。
その不安定さがなんとなく好きなんです。

続きが読みたいような気がします。
二人についてきてしまったパトリシアさんや、ミチルのちょこっとだけ自覚した想いのためにも。
でもそれとは逆に、この世界はここで止めておきたい気もしています。
お話が進んだらここまで好きだった色々が変わってしまいそうな怖さがある。
複雑な心境です。

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