夏の魔法 作:本岡類 新潮社 2005.6 超個人的評価:★★★+☆☆ いい話でした。 息子が四つの時、浮気をして離婚した高峰。 ガンを宣告され、一応の完治を迎えたのをきっかけに高峰は小さな牧場の経営を始める。 経営もある程度軌道に乗った頃、ひきこもりになってしまった息子(19歳)が牧場を訪れることになり…… 牧場の様子とかがすごいわかりやすく書き込まれていて、すんなりと物語の中に引き込まれました。 父と息子の交流も自然だった。物語的予定調和、みたいなのはぜんぜんなくて。そうだよね、うまくいかないよねって感じ。 ただ父やまわりの大人たちが若者の心の闇みたいな部分について語る部分にはいまいち共感できませんでした。まあでもそれは仕方ないことなのかも? 読後さわやかな気分になれます。
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