化物語 上 作:西尾維新 イラスト:VOFAN 講談社(講談社BOX) 2006.11 超個人的評価:★★★+☆☆ お人好しの男子高生、阿良々木暦(あららぎ こよみ)。 たまたま通りかかった所、階段で足を踏み外したクラスメイト、戦場ヶ原ひたぎを受け止めた所から物語は始まる。 そう、彼女にはまったくといっていいほど体重がなかった…… 自らも怪異に深く関わってしまった少年が、数々の怪異に挑む。 上巻の収録作品は 「ひたぎクラブ」 「まよいマイマイ」 「するがモンキー」 タイトルだけだとなんじゃそりゃですが、冷静に考えると結構シビアな設定のストーリーもあります。 さすがというかなんというか、キングオブライトノベリスト(だと私は信じている)西尾氏。 軽妙で果てしなく意味のないような会話は健在です。(注:褒め言葉) 大好き。 ひたぎちゃんのツンデレキャラ(凶暴につき注意)もいい味出てます。 女の子のツンデレはかわいいなあ。 ところで暦が怪異の相談をする謎の男、忍野メメ。 読んでいる内に彼のポジションというかいろんなものが京極堂に似ていると思えて仕方なかったです。 怪異に対する知識とうんちくとか、怪異とのスタンスというかが似ている気がする。 あのキャラ(いい加減、アロハシャツ着用、町外れの元学習塾の廃墟に住んでいる)を考えると京極ファンに怒られそうで怖いのですが(すいません) そういえば主人公がほとんどのキャラクターに罵倒(まではいかないけどさりげなく見下)されているとこも似てるかも。 さて、この本の形態。 講談社BOX……ペーパーバッグっていうんでしょうか? 正直私はちょっと苦手です。 なにせ上巻だけで1600円。中にほとんどイラストもないし。 中身の表紙は赤黒の二色刷でこちらもイラストなし。 ページ数は確かに結構あるけど、どうしても割高感を感じてしまいます。 なんて、結局私は中古で買ったわけですが…… この特殊な形態のおかげで地元図書館に入らず私の財布に大打撃です。 読んでるときに箱の置き場にも困るしね。 普通のノベルズの方がありがたいんだけどなー。
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