化物語 下 作:西尾維新 イラスト:VOFAN 講談社(講談社BOX) 2006.12 超個人的評価:★★★★-☆ 下巻の収録タイトルは 「なでこスネイク」 「つばさキャット」です。 上巻に引き続き怪異に頭をつっこんで彼女のひたぎやその後輩や忍野に馬鹿にされたり褒め殺されたり馬鹿にされたりしている暦。 なでこスネイクの怪異の被害者は暦の妹の友達の女の子。 そしてつばさキャットではついにお節介な委員長、羽川翼の遭遇した怪異の正体が明らかに…… 最初のうち、駿河(ひたぎの後輩。左腕を怪異に取り憑かれている)のやたらと堅苦しい話方に、出てくるたびうっとうしいなーなんて思っていたんですが、途中からあんまり気にならなくなってきました。 いえいえ、別に駿河ちゃんがBL好きキャラ(腐女子??)だとわかったからではありませんよ。ええ。 相変わらず会話はやたらとおもしろいです。 ただストーリーとしてはイマイチ破綻している部分があるように思えてなりません。 羽川の怪異の猫の扱いもなにやら微妙に中途半端だし、暦が出会った怪異と忍の関係もものすごい大まかにしか語られていなくて、結局なんだったの??という感じ。 思うにこの作品は、もうストーリー云々とかじゃなくて、西尾氏らしいぶっ飛んだキャラクター造形と、果てしなく意味はないけれど軽妙で愉快な会話を楽しむべきなんじゃないかなという気がしてきました。 それでこその西尾氏。それでこそのライトノベル。 そういう作品があってもいいんじゃないかと思います。
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