カラクリ荘の異人たち〜もしくは賽河原町奇談〜 作:霧島ケイ イラスト:ミギー ソフトバンククリエイティブ(GA文庫) 2007.7 超個人的評価:★★★+☆☆ 父親の再婚相手と上手くなじめず、家庭に居場所をみつけられずにいた少年太一。 不器用な父親の勧めで下宿することになった空栗荘は実家から徒歩5分電車40分バス15分の街、賽河原町にあった。 しかし太一がバスを降りた先にあったのは人外__ムジナ、のっぺらぼう、果てはしゃべるカラスまでもが闊歩する怪しい街。 なんとかたどり着いた空栗荘の住人も人間ではあるものの一癖も二癖もある連中ばかりで…… どうなる太一? ちょっぴり不思議で温かい賽河原町での不思議なお話。 これといって目新しい感じではないのですが、安心して読めるお話でした。 人とはちょっと違う理で生きる妖怪たちと、それに関わる人々。 最後まで謎だらけな大家をはじめ、住人達も魅力的です。 一見強面だけどちょっと抜けている半人前霊能力者のミヨシ。 金にうるさい国家公務員(霊感系担当)の十遠見。 木彫り職人の修行中の古都子。 植物と話せる少年、レン。 ミヨシと十遠見さんのコンビが非常に好きでした。 罵り合ってる二人組萌え(それどんな属性よ?)なワタクシです。 太一の人間不信の現れ方が凄い繊細だなとか思いつつ、少し反感を感じてしまうのは自分も通ってきた道だからかもしれません。 (ひとりごと) シリーズ化しそうな感じがすごくする。 でもこれだときっと続きを買ってしまうであろう自分がいます。 読んでいない本の山&あふれ出した本棚は見なかったことにしようと思います。まる。
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