それでも君が 作:高里椎奈 講談社(講談社ノベルズ) 2002.5 超個人的評価:★★★☆☆ 生まれたばかりのキンカンはリラという少女に拾われて家族になった。 そこにいたのは料理上手なヴィオラと人なつっこいピアニカ、双子の兄弟シンとバル。 温かい家の中であっても、まだ上手く自分の言葉を伝えることができないキンカンは次第に孤独を感じるようになる。 そんな時起こった恐るべき殺人事件。 新入りのキンカンはこの事件の犯人にされてしまうが…… たった31人の小さな世界にひそむ驚くべき謎とは。 むかーし読んで、世界観とか雰囲気が好きだったのを思い出して再読しました。 あいかわらずこの雰囲気は好きです。 どこからともなく生まれて来る子供と、彼らの集まった家。 毛むくじゃらのやさしい住人たち。 ただね、今回読んで一番ひっかかったのはリラのキャラクターのこと。 前に読んだときはそんなに気にならなかったんだけど、正直今回はちょっとイライラした。 一番最初にキンカンを見つけた彼女は、自分になかなか心を開かないキンカンと親しくなりたくて色々とやや押しつけがましい行動にでます。 ちょっと苦手なタイプかも。 ラストの結末は高里さんらしいというかなんというか。 余韻があるといえば余韻があって、よくわからないといえばわからない感じでした。
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