涼宮ハルヒの憂鬱 作:谷川流 イラスト:いとうのいぢ 角川書店(角川スニーカー文庫) 2003.6 超個人的評価:★★★-☆☆ 心のどこかで超常現象にあこがれを持ちながら日常に埋没していた少年、キョン。 高校生になった彼は涼宮ハルヒというぶっとんだ少女と出会う。 「ただの人間には興味がありません。この中に宇宙人、未来人、超能力者がいたらあたしのところに来なさい」 冗談じゃなくそんなことを言ってのけた彼女に声をかけたのが運の尽き。 キョンの日常はあっという間に強引なハルヒの非日常に巻き込まれていく。 流されるままに入部させられたSOS団(世界をおおいに盛り上げるための涼宮ハルヒの団) 集まってきた(集められたともいう)部員たちもなんだかおかしな強者ぞろいで…… 世間で流行っているものにはとりあえず目を通しておこうという非常にテキトーな理由で手に取った一冊。 とりあえず感想としては男性向きかなーと。 主人公のキョンはあだ名以外の名前さえ出てこない透明人間っぷりです。 えーと、恋愛シミュレーションゲームの主人公みたいな扱いと言えばわかりやすいかも。 書き方によっては彼は凄い萌えキャラ(私的に)になるような気がするんだけどどうだろう(どうだろうと言われても) 強い女の子に引きずり回されるヘタレな男の子……いいかもしれない。 キャラクターとしてのハルヒさんの完成度はすごいと思います。 SOS団のメンバーについて。 部室をのっとられた文芸部の長門有紀。部室にいてもずーっと無表情に本を読んでいるロボットのような女の子。 ハルヒに誘拐されてきた朝比奈みくる。ロリ顔巨乳の先輩。コスプレ要員でいつもハルヒに脱がされている。 謎の転校生、古泉一樹。柔和で美形な男。ちょっとずれている。影が薄い。 文庫の最後に編集部の解説がついていて、そこでキャラクターのことに言及されているんですが、古泉のことはすっきりスルーされていました。 ひどい。男だからなのか。萌えキャラじゃないからなのかー。 確かに影薄いけどちょっと切ない。 途中でいきなり恋愛エピソードが出てきてびっくりしました。 もうちょっと気持ち的前振りが欲しかったかも? ハルヒが美人さんなのはわかったけど、それだけじゃ薄いような。
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