勇太と死神 作:立石彰 イラスト:大庭賢哉 講談社(文学の扉) 2006.3 超個人的評価:★★★★-☆ このブログ初の児童書な気がしないでもないです(うろ覚え) 転校生の勇太は担任の先生から、登校拒否気味で病弱な少年、真にノートを届けるように頼まれた。言われたとおり真の家に向かうが、当の真には冷たく拒まれてしまう。それでもあきらめずに連絡先を残して帰る勇太。そしてあくる日、何者かに追われた真が病院着姿のまま勇太の家に逃げ込んできて…… 死神に取り憑かれた真と、それを必死で助けようとする勇太の友情の物語。 そう。友情ですよ!! 友情、友情、ゆうじょう……だよね?(だんだん自信がなくなってくる) ぶっちゃけ私の目にはものすごいBLに見えて仕方がありませんでした(爆) これは私の目にフィルターが装着されているせいなのか。うーん。 真は美少年です(と本文中に書いてある)。んで、お母さんを幼い頃になくしていて、県会議員をしている父親や新しい母親との折り合いは最悪。強引な父親は真を自分の所有物のように扱おうとします。性格もちょっと問題アリなので、友達もいない。勇太が現れるまではとっても孤独。 なおかつ特技はピアノ。お母さんとの思い出の楽器なんだそうな。なんか、キラキラですよね。 そして一方の勇太は中学生とは思えないとっても度量の大きな子。初対面でどれだけ手ひどくはねつけられても、真のことを受け入れようとしている。何事にも一直線で熱いバレーボール少年。お母さんは新聞記者で、幼い頃に離婚した父親が最近勇太を引き取ろうと近づいてきてる。中盤以降はホント真命で、命をかけたりクラスメイトの前で土下座をしたり苦手な先生に立ち向かったり(順不同)、もう本当に大忙しです。 ちょっとずつ勇太に心を開いていく真に、なんかもうつっこみどころ満載すぎてどうしていいかわからなくなってしまいました。 後半なんかページをめくるたびにキャーってなって、いちいちテンションが上がりっぱなしだし。 ああ、ここまできてまだ死神の話をしていないや。 死神は権力主義の俗物でダメ属性です。個人的にもうちょっとダメだと楽しかったのに。強調されてたのは俗物な一面だった気がします。 児童書だから(私の偏見かもしれませんが……)ちょっと都合の良い展開があったりとか、文章にひっかかる所があったりしますが、物語としてはなかなかだと思います。 トキメキ度は★★★★★ですよ!!
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