ロマンチストなろくでなし 作:渡海奈穂 イラスト夏乃あゆみ 新書館(ディアプラス文庫) 2006.10 超個人的評価:★★★★☆ この本はBL(ボーイズラブ)です。苦手な方もしくは言葉の意味がわからない方は見ない方が良いかもしれません。 人気恋愛小説家、佐伯寧子を姉に持つ美容師の和志。 世間では素敵な女性と目されているが、実はその正反対で生活能力のない寧子の面倒をみる生活をしている。 和志は寧子の大ヒット作の主人公ユイコのモデルだ。 毎度ろくでもない男にひっかかっては捨てられる、ユイコのヒロイン体質。それはそのまま和志のものだ。 そんなある日,姉の新しい編集者として伊勢がやってきた。さわやかだし仕事はできるし、姉への気遣いも忘れないやり手ぶり。 男前な編集者に寧子は舞いあがるが、和志の好み(ろくでなし)ではないはずだった。 >しかし、街で偶然であった伊勢は強引でマイペースに和志を連れ回した。 しかも部屋が汚いという意外にダメな一面まで発見してしまい…… イラストの夏乃さんにひかれて、うっかりイラスト買いしてしまいました。 こういう衝動買いをすると後悔することが多いんですが、これはあたりでした。 ダメ男にひかれるというこまった性癖(になるのか?)を持っている和志ですが、とっても純粋な良い子なんですよ。 だからそういうのにひっかかるのかもしれないけど…… 伊勢さんの亭主関白(笑)ぶりも素敵でした。言動が俺様気味ですが、ちゃんと一本すじが通っているというか、マイルールを持っている人です。 人気作家のおねえちゃんも良い味出してます。 しかしBL小説に出てくる姉ってだいたい強いですよね。弟とかは確実に逆らえない、みたいな。 和志が伊勢にひかれ始めたころから割とあっさり両思い気味ですが、ちゃんとそこに葛藤があってうれしかったです。 やっぱりBL(さらには恋愛モノ)に必要なのは葛藤ですよね!!
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